四天王子

4人の王子が東南西北それぞれの領地を治め穏やか暮らしていたが盤醐大王の遺産相続に不満を持つ、末の王子乙子の五郎が攻めのぼってくるため、戦に備えて武者修行を始める舞です。この神楽では世が泰平の時を表わす時は手ものに、鈴と幣を持って舞い、風雲急を告げてくると刀に持ち換えて4人の舞い手が組みあいながら激しく舞います。前半の鈴と幣による穏やかな舞、中盤の太夫から太刀渡しの唄と共に刀を授かる場面、後半の刀を持っての武者修行の舞と変化に富んだたいへん見ごたえのある神楽演目です。白砂舞の「八つ花」と同じ流れの神楽で非常によく似た演目となっています。